職場におけるうつ病社員への対応は社会問題として広く認識されています。
しかし、今だにうつ病になった社員に対しては、時に冷たい視線や批判的な意見が巻き起こるのが現状ですよね。
そのような対応は、心の風邪とも言えるうつ病に対して、ほんとは適切ではありません。
うつ病の社員は頭の中がモヤモヤしているため、通常通りのテキパキとした仕事をこなすことができないだけ。
それでも会社は許しを与えてくれず、結果としてほかの社員にしわ寄せがいってしまいます。
本記事では、うつ病社員への適切な接し方と、職場における問題解決の手段についてまとめました。
うつ病と向き合うために、理解と協力を持って改善を図っていくことが重要です。
突然休職されて迷惑との声
うつ病になった社員が突然休職すると、周囲からは迷惑だという声が上がります。
職場は一人で仕事をこなしているわけではないのでこれは仕方のないことかもしれません。
なぜならば、フォローした職員の仕事量が増えても給料が変わらないから。
しかし、うつ病は身体的な病気と同様に深刻な問題です。
周囲の理解と協力が必要な問題だという認識が重要ですよ。
職場にうつ病社員の影響で仕事のしわ寄せがすごい
うつ病の社員が仕事に支障をきたすことで、ほかの社員にしわ寄せがいく場面もあります。
ほかの社員が少ない空き時間を利用してうつ病社員のフォローをしてもほかの社員の給料は変わりません。
しかもうつ病社員には少しは引かれていると思いますが、きちっと給料が支払われています。
このような状況だと恨みたくなりますよね。
このような状況は会社のシステムに問題があります。
うつ病社員への適切な支援とほかの社員のフォローも必要です。
適切な支援を行うことで職場全体の雰囲気も改善されることでしょう。
部下をうつ病にした責任は？
部下がうつ病になった場合、上司には一定の責任が伴う場合と何もない場合が会社の方針によって違います。
自責の念にかられて反省する上司は立派な仕事ののできる部下思いな上司だと思います。
今後の業務改善のために対策を変更する場合が出てくるでしょう。
そうはいってもうつ病は複雑な病気であり、上司一人の力だけでは解決できないこともあります。
専門家の意見を参考にしながら適切な対応を心掛けましょう。
うつ病の部下が職場復帰で迷惑？めんどくさい？
うつ病の社員が職場復帰する際には、周囲から【迷惑】【面倒くさい】といった意見が出ます。
しかし職場復帰は、うつ病社員にとって大きな一歩。
以前と同じような作業はこなせません。
1日来たと思ったら、再び1週間ほど休むこともざらです。
そこで重要なのが、周囲の理解と支援を得ながら段階的な復帰計画を立てることです。
うつ病社員が復帰したら以下のことに気を付けてください。
- うつ病社員と接するときの禁句
- うつ病社員との距離感
- うつ病社員と連絡は控えるべき？
以下に詳しくまとめました。
うつ病の接し方で禁句はある？
うつ病の社員への接し方には気をつけるべき言葉や態度があります。
相手のことをジャッジしないような言葉遣いを心がけましょう。
- いつまでもクヨクヨしないで
- 元気になるのをみんなが待ってるよ
- 頑張って
- 早く元気になって
- あなたはよくやっているからきにしないで
逆に言っていい言葉は、思いやりのあるその人に寄り添った言葉かけをしましょう。
- 休んでいいんだよ
- 無理しないでね
- 大変だったね
- 辛かったね
うつ病の接し方でほっとくはあり？
うつ病社員をほっとくのはやめましょう。
いつでも話かけれる距離がベストです。その時は懸命に話かけるのではなく、ただそばに寄り添っていれば大丈夫です。
ただし、うつ病になりたての時は相手の意図に敏感になりすぎるのでそっとしておくのがベストですよ。
うつ病の時は連絡しない方が良い？
うつ病の社員に対して、連絡を取らないのは危険です。
孤独な状況は余計に症状が悪化する可能性も。
いつもと変わらない距離感で連絡をとることがベストです。
もし休職をしているのならば積極的に連絡をとり、一緒に遊びにいくのもアリですよ。
疲れたから休職したいのは甘え？
うつ病の社員が休職を希望する場合、周囲からは甘えという意見も出ることがあります。
しかし、うつ病は精神的な病気であり、休養が必要な場合もあります。
休職するのは甘えていると心無い言葉をかける相手も、本当はぎりぎりの精神状態なのかもしれません。
相手の心の問題を背負うことはありません。自分を大切にして休養しましょう。
職場が気軽に休みを取得できる環境であってほしいですよね。
休職しなければよかったの声
実際にうつ病で休職したら暇すぎるという人もいます。
それは、いままで仕事ばかりしてきた証拠。
いざ時間が空くと何をしていいのかわからなくなるようです。
ほかにも休職したら仕事のことが気になってしまって何も手がつかないという場合もあります。
それでも休職するためには診断書が出ているので、医学的観点からみると確実に休養が必要なんです。
休職復帰で職場が冷たい
うつ病社員が休職から復帰する際には、職場の雰囲気が冷たくなることもあります。
しかし、復帰を支援し、温かな環境を作ることで、社員の健康回復を促すことが重要。
うつ病は周囲から怠けている人だと見られがちですが、社員の教育を行い、うつ病について理解する必要があります。
休職中は暇すぎる
うつ病の社員が休職中に暇だと感じることがありますが、それは心の疲労を回復するための大切な時間です。
はじめは何もする気が起きないかもしれません。
しかし、体調が回復すると同時に意欲や興味も沸いてきます。
それまでは規則正しい生活を送るように睡眠や栄養に気を配り、淡々と生活をしましょう。
休職中は友達に会った方がいい
うつ病の社員が休職中に友人と交流することは、心の健康回復につながる場合もあります。
友人との時間を大切にし、自己の充電に活用しましょう。
うつ病で休職のあと退職するのはずるい
うつ病の社員が休職した後に退職する場合、周囲からは「ずるい」という声も出るかもしれません。しかし、うつ病は一朝一夕に治るものではありません。相手の状況を理解し、適切なサポートをすることが大切です。
また、うつ病の時は思考や判断が正常にできないので、退職するときは周囲の信頼できる人に相談しましょう。決して一人で決断しではいけません。
まとめ
職場におけるうつ病社員への対応は、社員の健康や就労環境に関わる重要な課題です。
うつ病はただの甘えや弱さではなく、真剣に向き合う必要があります。
社員一人ひとりが互いに理解と協力を持ち合い、良好な職場環境を創り出していきましょう。
うつ病社員への適切な接し方や心のケアが行われれば、職場全体の雰囲気や仕事の効率が改善されることでしょう。
みんなで力を合わせて、うつ病と共に働く社員たちをサポートしましょうね。
